店舗のコンセプトを明確にする

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 とある零細企業の経営再建で書いた記事の続きです。こちらで書いた7つの改革ポイントのうちの一つ目、店舗のコンセプトを明確にすることについて書きたいと思います。

 コンセプトとは、その会社の「軸」のようなものです。それにしたがって、事業展開し、事業を深めていく。大企業だと下記のようなものがコンセプトで挙げられます。

  • 和民居食屋 ~ 豊かで楽しいもうひとつの家庭の食卓
  • 吉野家:うまい やすい はやい
  • Oisix子供に食べさせたい食材

お客さまのみならず社員やバイトも簡単に想像できて共有できる言葉を設定することは、きわめて重要なことです。そもそもA社にはそのコンセプトがありませんでした。正確に言うと、言語化していませんでした。とはいえ、なかなか難しいものです。

 私は、まずコンセプトを設定すべく、社長のみならず社内全員にとにかくA社にいてイメージできることをとにかくいろいろ聞いてみました。すると、下記のようなものがでてきました。

  • 量が多い
  • 味がしっかりしている
  • 手作り
  • 柔軟な対応
  • 法人の会議でよく使われる

などなど。もちろん、それはそのとおりなのかもしれませんが、コンセプトとして軸にするにはどれも誤解を招くか、ありふれているかどちらかに当てはまってしまい、いまいちピンときませんでした。そこで、視点を変えて、「ほかの宅配弁当屋にはない、ウチだけの特徴でお客さんに言われたことはなにかないか?」と聞いてみました。すると、

「野菜はたっぷりはいっていると言われるね。」

という声が返ってきました。時代背景から見ても、文言的にはいけるし、わかりやすい!と思う反面、メニューをみて「そうかなぁ?」と思う自分もいました。しかしながら、コンセプトとしては大変魅力的な言葉でしたので、「野菜たっぷり」をA社のコンセプトに決めました。

 2010年3月にこのコンセプトにしたがって、メニュー改編をすることに決め、商品をそのコンセプトにできるだけ近づけることにし、社内外の反応をみながら半年ごとにメニューをコンセプトに照らし合わせて修正していくという方法をとることにしました。

 現在は、このコンセプトは社内外でもそれなりに周知されているものと考えています。メニューにも野菜ばかりの「野菜いろどり弁当(リンク先のページのどこかにあります)」が登場しています。決めたコンセプトからブレないように経営をすれば、味が受け入れている限り(味を落とさないことが重要)、確実に売上は上がるものと考えています。

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