パソコンが壊れた!メールがなくなった!どうしよう!

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 最近、タイトルのようなご相談をたてつづけにいただいています。やはり、この暑さも影響しているのか、ハードディスクが壊れたとのことです。パソコンは所詮は消耗品。パソコンだけにデータを入れていると、壊れたときにすべてのデータ系資産を失ってしまいます。これに対する対策をすることは大変重要なことなのですが、冷や汗をかいてからでないと、重い腰が上がらないという方が多いのも一方で事実です。そこで、今回はデータの中でもメールに絞って、「パソコンが壊れても、災害にあってもなくならない方法」を書きたいと思います。詳しくない方にもわかりやすい方法で書きますので、専門的な知見からすると、多少語弊がある点もあるかと思いますが、ご了承ください。

 新着メールや送信したメールを保存する方法は大きく分けて2つの方法があります。メールを読んだ端末に保存する方法(POP:ポップ)とメールサーバに保存する方法(IMAP:アイマップ)です。多くの方は、POPという方法を採用しています。POP環境でメールを読むと次のような特徴が思い当たると思います。

  1. 一旦、パソコンAで読んでしまうと、パソコンがBではそのメールを読めない
  2. 基本的には、パソコンAでみるが、たまにウェブメールでみるとき、メールの振り分けが連動していないので使いにくい
  3. サーバの容量が小さいので、サーバにメールを残す設定にするとすぐパンクしてしまう
  4. パソコンの置き換えや壊れたときの買い替えのときに、メールを移行するのが大変

いまは、3はあまりないかもしれませんが、一昔前までは、3が原因でPOPという方式を採用せざるを得ないという企業はたくさんありました。一方、IMAPにはどういう特徴があるのでしょうか?

  1. どこでメールを読んでも、フォルダ分けは同じように表示され、いつでもどこでも同じメール環境で読むことができる
  2. ネットワークに繋がっていないと、メールを読むことができない(ウェブメールだけではなく、メールソフトでも)
  3. サーバに保存するタイプのため、サーバ容量を注視していないと、メールが届かなくなることがある

それぞれを読むだけでは、一長一短がありそうですが、これは一昔前のPOPとIMAPに対する印象です。POPの怖い点は、一般的に、「パソコンごとにメールのバックアップをとっておかないとパソコンに何かあったら、メールもなくなってしまう」ということです。これをもっとも大きなリスクと考えるのであれば、POPは採用するべきではありません。

 そこで、IMAPを採用することを前提に考えると、障害になるのは下記の2点です。

  1. ネットワークに繋がっていなくても、読むことができるのか?
  2. サーバの容量が大きくないと運用に影響が出るのだから、相当コストがかかるのではないか?

ということだと思います。1については、メールソフトに依るというのが答えです。たとえば、Thunderbirdというソフトであれば、常にコピーをパソコン側に保存している(セキュリティの要件上、保存したくないというのであれば、保存しないという設定も可能)ので、ネットワークに繋がっていない状態でもメールを読むことができます。2については、企業規模にもよりますが、今は単位容量あたりの価格が相当に下落していますので、あまり大きな問題にはならないと思います。とんでもない膨大な容量をやりとりする社員を規制するためには、メール一通あたりのメール容量を規制したり、メール保存領域の容量自体を規制することもできます。

 一つの災害や異常時対策として、メール送受信方式にIMAPを採用するというのは大変重要なことだと考えています。この件についてご質問などがある場合は、遠慮なくお問い合せフォーム よりお問い合わせください。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • はじめまして!
    もしよろしければ教えて下さい。

    IMAPは、hotmailなどのようなwebメールと同じ感覚で使えると考えてよいのでしょうか?

    メーラーによっては「サーバーにコピーを残す」という設定ができますが、そうすれば、POPでもIMAPと同じような使い方ができると考えてよいでしょうか?

    お時間がある時に、お答えいただけるとうれしいです。

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