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 いわゆる管理側と現場側の意見や見方の違いは、企業経営上、企業の規模に依らずつきものです。見解の違いが活用されていれば意味があるのですが、タダのグチの言い合いで終わっている場合もあります。「いいよなぁ、社長(支店長・部長)は好きなときに働いて、好きなときに帰ってるんだからさ。」「現場のヤツらは、拘束時間が長すぎるって文句ばかり。」このような状態は、まさに、管理側も現場側も

自分は頑張っているのに、アイツらはがんばっていない

という思考に陥っていることが問題です。これは会社の業績が落ち込んで殺伐とした雰囲気になっているときだけに起こると思いがちですが、会社全体が茹で蛙状態(緊張感がない、本質的には困っていない)状態でも生じやすい現象です。つまり、

心に余裕がありすぎるか、逆に、余裕がまったくないときに起きている

わけです。

 つまり、ある一定の緊張感をもてば、この見解の相違は、会社にとって武器になるのです。そのために重要なことは、極めてシンプルで

お互いを知る場をもつこと

これに尽きます。現場は経営に常に刻々と変化する実態をできるだけ知ってもらいたいのです。悪い状態に陥っている企業は、この原則を無視しています。企業の大小問わず、経営者や間接部門の人間が、現場に対して、決め付けた意見をもっていたり、現場に足を運ばないというクセがあります。つまり、知ることを放棄して、すでに現場のことは知っている(はずだ)と考えているわけです。客観的に見れば、「じゃあ、話をしにいけばいいじゃないか。」となるわけですが、できない理由があります。それは、意識下で

怖い

からです。たとえば、自分がした判断をひっくり返されたり、批判されるのが怖いわけです。知っているはずですから、判断は間違っていないはずなのです。そうではなく、まず、管理側が親となり、謙虚にきちんと現場の声をとことん聴き、相手を理解して、そして、自分たちの仕事について知ってもらう。すると、現場はもともと聴いてほしいわけですから、相手のことも知ろうとします。決まったことだけを伝えるために現場と話すのではなく、常日頃からお互いに話を聴くというクセをつくるのです。すると、方針に対する信頼感、相手の立場に対する理解が生まれ、意見の相違が活きてくるのです。

 ではどのように互いを知る場をもつのか?少し具体的な話をします。企業によって異なりますが、数名程度の零細企業(大企業の方から見ると、零細企業は仲が良いと思いがちですが、案外そうでもないんですよ!)であれば、足しげく通い話すのが一番でしょう。逆に、大中規模の企業であれば、経営ビジョンの浸透には社内twitterが活きる!で書いたようにtwitterを活用する方法も合っていると思います。いずれにしても本質は、互いを知ること。案外、人のことは知らないものだという前提で考えることが大切です。

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