冨山陽平のブログ “思いきり やりぬく”

組織(風土)変革,経営コンセプト,ITの適正活用、組織風土改革、従業員満足度調査、これあらた、久留真家、冨山陽平

冨山陽平のブログ 思いきりやりぬく
  • 10
    Mar
    2010
    2010/03/10 (水)
  • 経営方針・事業軸・コンセプトを社内で手っ取り早く理解してもらう方法

 この会社をどういう方向を目指すのか?(経営方針)、この事業は、何を目指し、何を大切にして発展させていくのか?(事業軸)、この商品は、一言でいうと何をお客さまに理解していただき、買っていただくのか?(コンセプト)これらは、それぞれ経営・事業・販売の軸となるもので、非常に大切な考えです。もし、経営者が事業をすすめるにあたってこれらをもっていないとするのであれば、まず定めるところから考えなくてはならないですが、今回は、これらをどのように社員に理解してもらうかという視点で書かせていただきます。

 私の知っている経営者にも2タイプおります。まず、とにかく社内で深い部分まで理解させてから、外に発信していく方です。もうひとつは、まず決めて、ある程度社内で共有する場をもったら、とにかく外に対して発信してしまい、それにしたがって行動せざるをえない環境をつくる方です。結論から言えば、私は後者が手っ取り早いと考えています。後者の怖さとして経営者が一番に考えるのは、顧客信頼が低下する可能性だと思います。たとえば、外に発信したことと、その顧客と接した社員の行動が異なる(たとえば、掃除機のコンセプトを「とにかく耐久性に優れいている」とうたっているのに、社員が耐久性を重要視していることを明確に理解出来ていないなど)場合が挙げられます。たしかに、その可能性は否定できません、いや、むしろ高いと思います。それでも、なぜ後者をすすめるのか?それにはもちろん理由があります。

「まず、外に発信してしまう方法」をとる場合、顧客と接した社員の間で齟齬(食い違い)が生じる可能性はありますが、その接した社員は重要性に気づきます。恥ずかしい・まずい!という主体的な感情とともに記憶するわけです。逆に、「まず、社内で徹底する方法」をとる場合、多くの場合、文言として記憶させようとするわけで、このとき起きる感情は、受動的な感情(いやだなぁ…面倒くさいなぁ…など)であって、自らもちたくてもった感情ではないので、記憶しにくいわけです。

 どちらの方法が正しいというわけではありませんが、人は、強い主体的な感情が起きたとき、記憶回路にやきつく強さも高まるいうことを前提に方法を選択すべきと考えています。いくら詰め込んでも、そこには何も主体的な感情が起きていなければ、忘れる率が極めて高いです。これは、ご自身の過去の経験をたどってみるとご理解いただけると思います。もし、社内でまず理解する方法を選択するにしても、ロールプレイやディスカッションを通じてできるだけ実際に起きうる状況を起こして、強い主体的な感情とともに記憶する環境をつくる、すなわち自ら気づく環境をつくることが大切だと考えます。

  • 2010/03/10 (水)

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