「情報システム」を「社員」と考える

この記事は、作成日から15年経過しています。内容が古い可能性があります。またこの記事は、大幅なデザイン変更前に書かれたものですので、レイアウトが崩れている可能性があります。ご了承ください。

 私がお客さまのIT環境を整理したり構築したりする際に強く意識することがあります。もちろん、社員のみなさまが使いこなせることですが、そのために、情報システム自体を、(新入)社員として常に捉えるようにしています。

 社員を採用するとき、まず何を考えるでしょうか?「こんな能力を持った人がほしい」という具体的なものもあるかと思いますが、それと同時に、「自社の価値観・仕事のし方・風土に合うか」などに基づいて人材像を決めるのではないでしょうか?そして最終的に給与の面で折り合いを考えると思います。給与の話から入る面接や採用ページはあまり聞いたことがありません。新卒か中途か採用形態かなど細かく考えればいろいろ異論があると思いますが、おおむね、価値観>能力>コストという順番が一般的に思えます。

 この優先順位は、何事に対しても非常に的を射ていると思うのですが、なぜか情報システムの導入になると、コスト>能力>>>価値観のような順番になりがちです。実際、いろいろな場面でお話を伺っていると、能力とコストしか定義していない場合すら多く見受けられます。ですが、現実には価値観が合わないものを使っても、本来の能力は発揮してくれません。たとえば、エコを大切にしたい企業に、エコ機能はあっても、そもそもエコを重視して開発していないシステムを導入してもどこかでほつれが生じます。

 われわれは、システムの導入に当たっても、判断の優先順位として価値観>能力>コストという順序が極めて重要だと考えています。コストから考えない方が、実際には、システム化しなくても良い部分が見えてきたりして、コスト的に安く済む場合がほとんどです。

 まとめると、解決すべき課題が明確になりシステム導入を考える段階になったら、

  1. 自社が求める情報システム像を価値観ベースでクリアにした上で、
  2. 求める能力を定義し、
  3. MAXのコストを考える

ことが、使いこなせる情報システムの実現に繋がると考えています。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次